コンポジターミラー
OCULUS RIFT DOCUMENTATION
このトピックでは、PC SDKを使ったOculus Riftの開発について説明します。Meta Questアプリのパフォーマンスの最適化については、使用する開発プラットフォームに応じて、次のトピックのいずれかをご覧ください。 コンポジターミラーツールは、Riftヘッドセットに表示されているコンテンツをコンピューターのモニターにも表示させます。開発、トラブルシューティング、およびプレゼンテーションに役立つ複数の表示オプションがあります。
Riftヘッドセットに表示されるものはコンポジターミラーツールで見ることができます。これには、Oculusホーム、ガーディアンシステム境界、ゲーム内通知、そしてトランジションフェードなどが含まれます。ネイティブPC SDKで開発されたものか、ゲームエンジンで開発されたものかを問わず、すべてのゲームとエクスペリエンスに互換性があります。
コンポジターミラーツールはC:\Program Files\Oculus\Support\oculus-diagnostics\OculusMirror.exe
にあります。
コンポジターミラーツールは複数のディスプレイオプションを提供しています。
ライブプレゼンテーションとデモにはデフォルトモードが推奨されます。OculusMirrorをWindows Explorerからダブルクリックするか、オプションを指定せずにコマンドラインから実行すると、ツールはガーディアンシステム境界レイヤーと通知レイヤーと一緒に、右目のイメージを1366x768 (ピクセル)のウィンドウ内に直線的に表示します。
その他のディスプレイモードは以下のとおりです。
OculusMirror.exe --LeftEyeOnly
: 左目のイメージを直線的に表示します。

OculusMirror.exe --RightEyeOnly
: 右目のイメージを直線的に表示します。

OculusMirror.exe --RectilinearBothEyes
: 両目のイメージを直線的に表示します。

OculusMirror.exe --RectilinearBothEyes --IncludeGuardian
: ガーディアンシステム境界と一緒に、両目のイメージを直線的に表示します。次の例では、2つの場所からユーザーの手がガーディアンシステム境界から突き出ています。境界の丸い穴が突き出ている部分を示しています。

OculusMirror.exe --PostDistortion
: レンズの歪みと色収差の修正をした両目のイメージを表示します。また、ヘッドセット内に表示されている他のオプションも表示します。例えば、次のアウトプットは--PostDistortionで生成されますが、ヘッドセット内で可視化されているのでガーディアンシステム境界も表示しています。追加のオプションを--PostDistortionと併用することはできません。例えば、通知やガーディアンシステム境界がヘッドセット内で可視化されている場合、それらを明示的に排除することはできません。

ウィンドウのサイズは、デスクトップ上でウィンドウの境界をドラッグすることで変更できます。また、コマンドラインから--Size width height
コマンドを使ってウィンドウのサイズ(ピクセル単位)を設定することもできます。メインディスプレイの解像度を越えてしまった場合、ウィンドウのサイズはそれに合わせて縮小されます。以下はその例です。
OculusMirror.exe --Size 2160 2160 --RightEyeOnly
コンポジターミラーが使用するデフォルトのFOVは、ヘッドセットで見えているコンテンツをすべて表示しているわけではありません。表示されるコンテンツを増やすには、FovTanAngleMultiplier
オプションを使用してください。次の例は、Oculus RiftのFOVに最適な推奨設定です。
OculusMirror.exe --FovTanAngleMultiplier 1.3 1.3
--IncludeNotifications
を使用して、通知レイヤーを表示させることができます。以下はその例です。
OculusMirror.exe --RectilinearBothEyes --IncludeNotifications
コンポジターミラーツールは、Riftヘッドセット内に表示されているフレームをドロップする可能性があります。この現象をはっきりと確認したい場合は、--FlashFrameDrops
コマンドを使用してください。これにより、フレームがドロップするとコンポジターミラー内のディスプレイがフラッシュします。以下はその例です。
OculusMirror.exe --FlashFrameDrops --RectilinearBothEyes
ここまでの複数のオプションを組み合わせて、ストリーミングに最適なOculus Riftコンテンツをキャプチャすることができます。コンポジターミラーを立ち上げたあと、Open Broadcaster Software (OBS)を使用して、ストリーミングをキャプチャして配信することができます。推奨設定は以下のとおりです。
OculusMirror.exe --Size 1280 1280 --FovTanAngleMultiplier 1.3 1.3 --DisableTimewarp --SymmetricFov --RightEyeOnly --DisableFovStencil --IncludeSystemGui --IncludeNotifications
簡単に再利用できるように、これを.bat
ファイルに保存しておくことをおすすめします。コンテンツをストリーミングする度に入力する手間が省けます。推奨設定の.bat
ファイルのコンテンツは例えば次のようになります。
start "" "OculusMirror.exe" --Size 1280 1280 --FovTanAngleMultiplier 1.3 1.3 --DisableTimewarp --SymmetricFov --RightEyeOnly --DisableFovStencil --IncludeSystemGui --IncludeNotifications
exit